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【福レポ】大沢在昌さんの講演会に行ってきましたレポート(前編)です!(@白河市立図書館)

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こんにちは、あべし(@honjituno)です。白河市の市立図書館で行われた大沢在昌さんの講演会に行ってきました!大沢在昌さんの講演会、最初はどんな感じのお話をするんだろう??と思ってましたが、とても面白かったです!今日は講演会行ってきましたレポートです!

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大沢在昌さんの講演会に行ってきましたレポート(前編)です!(@白河市立図書館)

講演会のタイトルは『ミステリーと私』、入場には整理券が必要でした。こちらが整理券で、当日入り口で回収せずに記念に頂くことができました!実際の大沢さんは、写真や小説のイメージとは違い(?)、とても気さくで、面白いおじさんといった感じの方でした笑!
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どうやってレポートを書こうか迷いましたが、1時間半に及んだ講演会の内容を全部書こうと思ったら、ものすごーく長くなってしまいますので、いくつかテーマをピックアップして書いていくことにしました!

誤解されているハードボイルド

ミステリ小説にはいくつか分類があって、ハードボイルドというのもその分類の一つです。ただ、名探偵登場してが真犯人を推理していく本格推理小説などは分かりやすく、イメージしやすいのですが、ハードボイルドについてはなんとなくしか理解できていませんでした。

 

大沢在昌さんもハードボイルドの誤解についてお話されていて、ハードボイルドの世間的なイメージといったら『流血、銃、女、ギャング』といった感じ。そんな小説読んだらいけません!!みたいな、危険なワードが並んでしまっています笑。ぼくも、やたらとアクションシーンが多い、主人公がバーでお酒を飲んでいるといった漠然としたイメージでした。

 

こういったものが登場してくるのは確かだけど、大沢さんいわく、ハードボイルドの本質はそこではありません!!1人でも戦い抜く、非常な仮面をかぶった心優しい主人公の物語だと説明されていました。

 

ぼくはこの説明がとてもしっくりきました。マイクルコナリーのハリーボッシュも、今読み進めているシリーズのマークグリーニーのグレイマンこと、コート・ジェントリーもまさにこのタイプですね(冒険小説も入っているとは思いますが)。

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大沢在昌さんをハードボイルドへ引き込んだ一冊

そんなハードボイルド小説を書いている大沢在昌さんを、そのハードボイルドの世界に引き込んだ一冊があったみたいです。それが、ウィリアム・マッギヴァ―ンの『最悪のとき』という小説。創元推理文庫から出ているそうです。

彼は若く有能な刑事だった。だが殺人の濡れ衣を着せられて刑務所へ。やがて五年の歳月が過ぎ、男は出所の日を迎えた。その眼にはぞくりとするような冷たい光が宿っている。おれをハメたのは誰だ。愛する妻との生活をぶち壊した張本人は、いったい誰だ。強大な組織を牛耳る組合ボスを相手に、孤独で苛烈な男の闘いが始まろうとしていた……。詩情溢れるハードボイルドの名品!

もともとアガサクリスティやエラリークイーンなどの本格推理小説からミステリの世界に入っていた大沢さんですが、この一冊に出会ってものすごい衝撃を受けたそうです。その後、ハードボイルドといったらという感じの作家、ダシール・ハメット、レイモンド・チャンドラーへと続いていくことになります。

 

当時、日本のハードボイルド作家の第一人者といえば『生島治郎』さん。その生島治郎さんに続くハードボイルド作家になりたい!!と決心されたそうです。一冊の小説のもつエネルギーってすごいですよね。時として人の人生を変えてしまうのですから。 お話を聞きながら、そんなことをしみじみと感じてしまいました。

 

長くなりすぎるからと始めた講演会レポートですが、これだけでもすでに少し長めになってきましたので、やっぱり前後編にしたいと思います笑。レポート記事は難しいです。まだ書いておきたいことがいくつかありますので、近日中にレポート(後編)をアップしたいと思います!本日はここで終わり!それではー!