あべろぐぷらす

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どう思う??文芸春秋社の社長の『図書館で文庫本を貸し出さないで!』発言について考えてみた!

本棚のイラスト

こんにちは、あべし(@honjituno)です。『図書館で文庫本を貸し出さないで!』と文芸春秋社の社長が発言したことについて、色々と波紋が広がっているそうです。この発言が議論の出発点になればいいとおっしゃっていたようですので、考えたことを書いていきたいと思います!

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どう思う??文芸春秋社の社長の『図書館で文庫本を貸し出さないで!』発言について考えてみた!

今回の発言は出版不況といわれている今の状況で、図書館が文庫本を貸し出していると状況はどんどん悪化していくばかりだからやめてほしい!という趣旨のものです。 

 

まず、ぼくの意見について書いておきたいと思います。図書館で文庫本を貸し出さなければ、新刊書店で文庫本が売れるようになるのか?ということに対しては、『ならない』と思います。

 

文庫本の売り上げ増加につながらないと思う理由

売れる本は売れている

人気作家さんの本は今の『図書館で文庫本貸出がある状況』でもしっかりと売れています。東野圭吾さんとかは普通に100万部とか売れるし、村上春樹さんとか、芥川賞を受賞した又吉直樹さんの『火花』とか、すごい話題になりますよね。

 

当然それらの作家さんの作品には、図書館でも予約が殺到しているわけで、それでも売れるわけです。この作家さんや作品に共通しているのは、ファンがいることと話題になること。大好きな作家さんとか、シリーズとかの新刊が出て、ものすごいファンであれば、すぐに作品を読みたいと思うのはもちろん、『ぜひ自分の手元に置いておきたい!』と思うので、新刊がバンバン売れていくということだと思います。

新刊本を買ってまで読もうと思わない人が図書館を利用している

続いて2つ目の理由ですが、こちらの方が決定的だと思います。 人気作家さんの新作など、予約が殺到している中、何か月待ってでも図書館で借りて読みたいと思っている人は、『そもそも新刊本(新書)を自分で買ってまで読もうと思わない人たち』です。

 

つまり、図書館で文庫本を貸し出さないようになったら、この人たちの大半はそのまま文庫本を読まなくなります。中には読みたい人もいるでしょうが、その人たちはブックオフで本を買うことでしょう。どちらにしても『新刊書店で文庫本を買う』ことには繋がりません。

今の図書館で問題だと思うこと

だからといって、今の図書館運営に何にも問題がないのかといったら、そんなことはありません。ぼくが常日頃なんとかして欲しいなと思っているのが、人気作家の新刊に予約が殺到するため、その膨大な予約数に対応するため何冊も同じ本を入荷していることです。

 

予約数が殺到している本の蔵書数が1冊しかないと、何か月先、何年先にならないとその本を借りることができなくなってしまうので、予約数を捌いていくために同じ本を入荷して対応します。

 

でも、予約が殺到するなんてブームになっている時だけですので、数年前の芥川賞の作品とか、話題になった本(ハリーポッターとか)などは、ブームが過ぎ去ったらほとんどの人が見向きもしない中、ずらーっと同じ本が棚に並んでいるということになります。そんな棚と見ると、なんか悲しくなってしまいますよね。

 

これに関しては、予約数が多い本は貸出期間を短くするとか、次の予約が入っているからなるべく早く読んでと呼びかけるとか、貸す側と借りる側の工夫で何とか対応できるのではと思っています。同じ本を何冊も買うなら、まだ所蔵していない本を1冊でも多く買うようにしてほしいです。

出版不況の本当の原因は読書人口の減少

そんなわけで、ぼくは図書館で文庫本を貸し出さないようにしても、出版不況は続いていくと思っています。いや、それどころか状況はどんどん悪化してしまうと思います。なぜかというと、『読書人口そのものが減ってしまう』からです。

 

今の出版不況な状況の根本的な原因は、図書館が無料で本を貸し出しているせいではなく、読書人口が減っているからだと思います。読書人口を増やさないと状況は改善しないのに、図書館で文庫本の貸し出しを禁止にしてしまったら、図書館が必死になってあれこれ工夫してつなぎとめてくれている読書人口を、出版社の勝手な思い込みで、減らすことになってしまうと思うのです。

 

必要なのは読書人口を減らさずに増やしていく工夫です。ドラマ化、映画化とかすると、普段は読書しない人でも本を手に取るきっかけになります。図書館で読んだ本が面白かったから、その作家さんのファンになって新刊書店で新刊を買うなんてこともあると思います。出版社や図書館が対立していても何にもならないので、本に関わる人みんなで盛り上げていくことでしか状況は改善しないはずです。

 

ぼくはこれからも新しい本を読んでいきたいので、出版社に倒産してもらっては大変困ります。特に早川書房や東京創元社は困ります笑。これからも大好きな作家さんの最新作を読みたいと思っているので、出版社にも図書館にもどんどん頑張ってほしいです。ぼくも読書や図書館、古本の話をブログで書いて応援していきますよ!それではー!